戦争と平和 劇映画 あ〜わ

【あ】

D0750 青葉学園物語
1980/103 カラー ヴィスタ 小〜一般 映像企画
原作:吉村直志郎 監督:大沢豊 出演:市毛良枝鈴木瑞穂
広島の青葉学園は戦争で親を失った子ども達の養護施設。ガキ大将の和彦を中心に、ボータン、清、進、ター坊たちがくりひろげる世界に笑いが爆発する。逆境にありながら異年齢集団の中で、たくましく成長する子ども達を描く。

D0485 赤いお月さま
1979/45 カラー 小〜一般 東映
終戦前後の混乱期に疎開先で出会った友は自分で育てた花に「赤いお月さま」と名づけ、それに平和への願いをこめて去っていった。それから30年2人の子の母となった主人公は、その友に同情しながらも周囲のびがみに左右されて信頼を裏切っていた事を知る。その2人の苦い友情を追いながら、戦争の残酷さと平和の尊さ、友情のあり方を訴える。原作:古世古和子

D0703 赤錆び色の空
1983/100 カラー 中〜一般 映像グループ 翔の会=「赤錆び色の空」製作実行委員会
監督:松良星二
大戦末期の大阪。学童疎開、空襲、敗戦で次つぎと家族を失い、ついに命を終えた少年の短かい生涯。登場人物はおおむね善人。朝鮮人の少年との友情もからませている。

D0956 明日 TOMORROW
1988/105 カラー ヴィスタ 一般 ライトヴィジョン、沢井プロ、創映新社
原作:井上光晴 監督:黒木和雄 出演:桃井かおり南果歩ほか
1945年8月8日。原爆投下前日の長崎。ひと組の夫婦の門出を祝うささやかな結婚式。式に列席した人々それぞれの翌朝までの一日、悲喜こもごもの出来事を淡々と描く。


【お】

D0957 沖縄 第1部 一坪たりともわたすまい
1969/75 モノクロ 一般 劇映画「沖縄」製作上映委員会
監督:武田敦
日本復帰前、1969年の製作上映作品。アメリカ軍の接収で土地を失った青年島袋三郎。米軍の物資を掠めることは、せめてもの「抵抗」だった。米兵に追われたある日、玉那覇朋子に助けられる。朋子の住む平川村でも、土地接収計画が進んでいた。土地を守るために立ち上った人々の整然とした抗議と闘いを描く。(D958と合わせて、一つの作品。同時利用可)

D0958 沖縄 第2部 怒りの島
1969/120 モノクロ 一般 劇映画「沖縄」製作上映委員会
監督:武田敦
十年後。沖縄からはB52爆撃機ベトナムに出撃していく。基地の弾薬工場では、三郎や暮しの手立てを奪われた平川村の人々が、連日の残業に追われていた。労働環境が悪化するなかで基地労働者の「十割休暇闘争」は着々と準備が進められていた。三郎は「スト破り」を強要されるが、一蹴する。高まる沖縄無条件全面復帰運動へのうねりを描く。(D957と合わせて、一つの作品。同時利用可)

D0752 オキナワの少年
1983/107 カラー ヴィスタ 高、一般 パル企画
原作:東峰夫 監督:新城卓
1970年冬、沖縄から映画製作を志して東京にきた比嘉常雄は、日雇い労働とシナリオ学校に通うなかでその夢を棄てかけていた。そんななか、しきりに思い出されるのは、暗いオキナワの少年時代であった…。

D0825 想い出のアン
1984/118 カラー 中〜一般 翼プロ
監督:吉田憲二 出演:山口崇大空真弓 原作:和田登「青い目の星座」
昭和11年、長野県小布施教会。付属の療養所に赴任してきた院長の娘アンと、牧師の息子周作との幼い恋を、太平洋戦争開戦までの暗くきびしい時代を背景に描く。


【か】

D0755 多D0256 ガラスのうさぎ 東京大空襲
1979/107 カラー 小(高)〜一般 大映映像、共同映画全国系列会議
原作:高木敏子 監督:橘祐典 主演:長門裕之長山藍子
12才の敏子は東京大空襲で母と妹2人を失い、疎開先の二宮で父をも失った。焼跡から見つけた無残に溶けたガラスのうさぎを抱き、ガラス工場再建を夢み、兄2人の復員を待つ。


【き】

D0972 きけ、わだつみの声
1995/130 カラー ヴィスタ 一般 東映バンダイ
監督:出目昌伸
戦後50年を記念して、新たに早坂暁の脚本によって創作された作品。昭和18年10月秋雨の神宮外苑、出陣学徒壮行会に集った若者達。それぞれの思いを胸に、フィリピン戦線に向った者、特攻隊員として沖縄に飛び立った者、徴兵拒否者として追われる者…。太平洋戦争下の生と死のはざまの青春を現代的なタッチで描く。

D0263 記録なき青春
80 モノクロ ワイド 一般 コザ上映委員会
ヒロシマの街に燃えつきたつかのまの青春。それは被爆2世の平和への叫び声。ひとつの愛の結末を通じて戦後の平和と繁栄を問題として描く。


【く】

D0856 多D0284 黒い雨
1989/123 モノクロ ヴィスタ 一般 今村プロダクション、林原グループ
原作:井伏鱒二 監督:今村昌平 出演:田中好子北村和夫
昭和20年8月6日、海上で原爆の黒い雨を浴びた矢須子は、叔父夫婦のもとに引き取られる。しかし、次々と持ち込まれる縁談も、「ピカを浴びた娘」という噂のために、すべてこわれてしまう。淡々とした日常の描写の中に、三人の肉体を蝕んでいく原爆の恐しさを浮かび上がらせた傑作。1989年度キネマ旬報ベストワン。


【け】

多D0304 原爆の子
1952/96 モノクロ 小〜一般 近代映画協会、民芸
広島に投下された原爆によって、幼稚園児も被爆した。当時、幼稚園の教師をしていた石川孝子は、その頃の園児たちに会ってみたくなり、園児たちの家庭を訪問したが、原爆はそれぞれの人生に過酷な後遺症を残していた……。


【さ】

D0908 さくら隊散る
1988/109 カラー ヴィスタ 一般 近代映画協会、天恩山五百羅漢寺
監督:新藤兼人 語り:乙羽信子
移動演劇隊の一つである桜隊は昭和20年、巡演中広島で被爆し隊長の丸山定夫以下9人が殉難した。目黒の五百羅漢寺に原爆殉難碑が建立され、毎年追悼会が行われている。これは殉難を忠実に記録した亡き演劇人への鎮魂歌である。


【せ】

D0926 戦争と青春
1991/106 カラー ヴィスタ 中〜一般 こぶしプロダクション、プロデュースセンター、「戦争と青春」制作委員会
監督:今井正 出演:工藤夕貴、井川比佐志ほか
町の焼け残りの黒こげの電柱の撤去に賛成する父と“おばさんの目印がなくなってしまう”と反対する伯父。高校生のゆかりは夏休みの課題で東京大空襲の体験を父に聞くが語りたがらない。あの電柱にはつらい思い出が…。今井正監督の最後の作品。

D0914 千羽づる
1989/95 カラー ヴィスタ 小〜一般 共同映画、神山プロ
監督:神山征二郎 出演:倍賞千恵子、広瀬珠美
小学6年の佐々木禎子は2歳の時の被爆が原因で急性白血病と診断される。千羽折れば病気が治るとの願いをこめて鶴を折り統けるが病状は悪化。昭和33年、平和への祈りをこめ広島の平和公園の一角に原爆の子の像が建てられた。


【た】

D0787 太陽の子 てだのふあ
1980/142 カラー 中〜一般 太陽の子プロ
監督:浦山桐郎 原作:灰谷健次郎 出演:原田晴美、河原崎長一郎
ふうちゃんの両親は神戸の下町で沖縄料理店を営む。店には沖縄の出身者がよく集まり、そこで交される話の中から、沖縄の苛酷な歴史に目を開かれてゆく。父も学生の時の戦争の記憶で心を病んでいた。


【ち】

D0406 地下水道
1956/96 モノクロ 一般 ポーランド国立映画
1957年カンヌ映画祭受賞のアンジェイ・ワイダ監督作品。1944年、ドイツ占領軍からワルシャワ市を奪還しようとするポーランドの抵抗組織のエピソード。字幕スーパー

D0553 多D0195 チャップリンの兵隊さん
1918/42 モノクロ 一般 ユナイト映画(米)
第一次世界大戦終戦直前に封切られた、第一次世界大戦を素材とする戦争コメディー。原題:Shoulder arms. サウンド 字幕スーパー


【て】

D0335 抵抗の詩
85 カラー 中、高、一般 FRZフィーチャーフィルム
ナチ占領下のユーゴの田舎町で、子供達のグループが自然発生的にドイツ軍に反抗し、虐殺される大人たちと一緒に皆殺しにされてしまう。子供達の夢を破った戦争への激しい怒りをこめた抵抗と鎮魂のドラマ。

D0473 抵抗の詩II
1974/95 カラー 日本語版 小〜一般 FRZフィチャー・フィルム(ユーゴ)
監督:トーリ・ヤンコビッチ
お祭りも結婚式もぼくたちだけのもの!戦火の中にとり残された子どもたちの村にいま、不気味な足音が―<抵抗の詩>のスタッフがけなげな愛と勇気を詩情豊かに描く。

D0766 てんびんの詩 第三部 激動編
1988/98 カラー 中〜一般 日本映像企画
企画・脚本:竹本幸之助 監督:太田昭和 出演:下元勉、長内美那子
大作は外地へ召集され、日本軍のイギリス人捕虜への仕打ちに怒り、現地の人びとの大きな犠牲を知る。敗戦で帰国すると大阪の店は焼失、父と弟は死亡。五箇荘に移した店も存亡の危機に。


【と】

D0802 時計は生きていた
1973/62 パートカラー 小〜一般 共同、近代映画協会
原作:小暮正夫 監督:神山征二郎
1945年春、群馬県前橋市。5年生の守は弟や友達と、遊びや防火演習や手伝いに、毎日、楽しくたくましく過している。しかし空襲が現実のものとなり、一家をおそってきた。地中に埋めた柱時計は生き残ったが…。

D0403 D0458 灯は生きていた
1976/85 カラー 一部スーパー 一般 フィルム・ポルスキー、シネマ・アベ
監督:阿部野人
被爆2世の青年を主人公に、ヒロシマ、パリ、ワルシャワを舞台として、「ノー・モア・ヒロシマ」「ノー・モア・アウシュビッツ」を描き出す。日本・ポーランド合作映画。 


【に】

D0429 人間であるために
1974/107 モノクロ ワイド 一般 新映画協会
監督:高木一臣
世界で初の原爆裁判は、二人の弁護士の強固な信念に端を発している。この実際に起った原爆裁判を縦の線として取りあげる一方、被爆二世、朝鮮人被爆者、童話作家等の多彩な人物設定を加味した人間ドラマ。

D0661 人間の運命
1959/75 モノクロ 日本語版 一般 モスフィルム(ソ連
「ひどい目にあった。ひどいなんてもんじゃないよ。」岸辺にいたいけな少年を遊ばせてソロコフは老人に向って語り始めた。永遠のテーマ・戦争と人間を追究してやまないセルゲイ・ボンダルチュク監督のデビュー作。原作:ショーロホフ


【は】

D0617 多D0242 はだしのゲン 第1部
1976/107 カラー 小〜一般 現代ぷろだくしょん
原作:中沢啓治 監督:山田典吾
太平洋戦争末期から原爆投下、さらに敗戦に至る広島市を背景に、様々な苦労や困難にも挫けずたくましく生きぬいてゆく少年の姿を通し、戦争と原爆の恐ろしさを描く。

D0568 多D0244 はだしのゲン 第二部 涙の爆発
1978/123 カラー 小〜一般 現代ぷろだくしょん
原作:中沢啓治 監督:山田典吾
中岡ゲンは、原爆で父と姉と弟を失った。被爆直後に生まれた妹友子のために米を求めて似島に行った帰り、死んだ弟進次にそっくりの少年隆太に出会うが、なぐり倒されたゲンは米をとられてしまった。この第2部では広島の町でたくましく生きるゲンと被爆孤児たちの姿をユーモアを交えて描き、差別を生みだす被爆の残酷さと悲惨さを訴える。

D0719 多D0253 はだしのゲン 第三部 ヒロシマのたたかい
1980/128 カラー ヴィスタ 小〜一般 現代ぷろだくしょん
原作:中沢啓治 監督:山田典吾 出演:丘さとみ ほか
1946年広島。ゲンの一家は防空壕暮し。原爆症で髪はぬけ、乳児の妹はやせ衰えていく。米軍キャンプから妹のミルクを盗んだゲンと隆太。ヤクザがミルクをだましとったとき、隆太は拳銃で男たちをうちころす。米軍兵相手の売春をする級友の姉、妹の死。子どもの世界に入りこむ酷薄な現実。

D0637 ハンガリアン
1977/110 カラー 字幕スーパー 一般 ダイアローグ・ステューディオ(ハンガリー
監督:ファーブリ・ゾルタン
1942年冬、雪に閉ざされたハンガリーの寒村をあとに、10人の農民は同盟国ドイツの農場へ出稼ぎに旅立った。農作業にはげむ日々、善良で無知な彼らも、やがて戦争という現実を目撃していく。小国ハンガリーの悲劇を、働きつづける農民たちの寡黙な姿に重ね合わせた秀作。


【ふ】

D0291 冬の朝
60 モノクロ 一般 レンフィルム
第二次世界大戦のさなか、ドイツ軍の包囲と空襲にさらされた厳寒のレニングラードの街、二つの幼い生命がたすけあいむすびあい、生きつづける。

D0906 冬のリトルボーイ
1981/88 カラー 小〜一般 平和プロ
監督:木之下晃
広島市の小学校に通う3人の被爆二世。原爆の後遺症の不安に怯えながら、それぞれの母親が強く生きようと決意する矢先、祥二が倒れる。「祥二、ガンバレ」と叫ぶクラス全員。夏に受けた被爆の苦しみを乗り越え、冬に生命を育む広島の子どもたちの群像を描く。


【へ】

D0512 多D0199 平和の谷
1956/80 モノクロ 日本語版 中〜一般 ユーゴUNフィルム
監督:フランツェ・シェテグリッチ
第二次大戦中、ドイツ軍占領下のユーゴスラビアで、爆撃でともに家や両親や心の平和を失った8歳の少年と3歳の少女が、祖母から聞いていた戦争のない平和な場所《平和の谷》を目指して、戦火をのがれにげる。途中、パラシュートで降下した米軍の黒人兵に助けられ、はげまされながらドイツ軍の執拗な追跡が続く中を《平和の谷》へ向う。


【ほ】

D0443 僕の村は戦場だった
1962/75 モノクロ 日本語版 一般 モスフィルム(ソ連
監督:アンドレイ・タルコフスキー
戦争で肉親を失い、一人残された少年イワンは、ナチ、ドイツヘの限りない憎悪のため、命がけの斥候を強引にかって出た。僕のふるさとを緑の平和でいっぱいにしたかったのに…戦火の中に消えて行ったイワン少年への限りない愛をこめて、戦場の詩を描く。


【ま】

D0591 マルシカの金曜日
1972/90 カラー 字幕スーパー 一般 チェコスロベンスキー・フィルム
監督:ヤロミール・イレッシュ
第二次大戦前夜のチェコで、対独抵抗運動のさなか捕えられ処刑されたマルシカの、勇気と誇りにみちた22歳の短かい青春を描く。いまなおチェコ国民の心に生き続ける実在のレジスタンスのヒロインが、踏みにじられた美しい祖国といとしい人々への限りない愛と苦悩をこめて獄中ひそかにつづった真実の手記をドラマ化した作品。原題:つばめたちにさよなら


【み】

D1082 みんなわが子
1963/92 モノクロ 小〜一般 全国農村映画協会
監督:家城巳代治 主演:中原ひとみ
東京の国民学校の児童たちが戦時中、山梨県疎開した当時の体験をもとに、都会の疎開児童が農村生活で経験した戦争の実態とやむなく別れ住む親子の姿を描く。